ATFとは
今回の「~いまさら聞けないクルマのハナシ~」は、オイルのお話です。
オイルというと真っ先に頭に浮かぶのはエンジンオイルでしょう。
愛車を手に入れたらたぶん最初に行うメンテナンス(整備)がエンジンオイル交換という方も多いのでは…
車にはいろいろな種類のオイルが使われています。
エンジンオイルの他にもブレーキオイル(フルード)、トランミッションオイル、クラッチオイル(フルード)、エアコンコンプレッサーオイル、ATFなどなど。
んっ🤔
最後のヤツ、ATFってナニ?
聞いたことあるような、ないような…
ATFとは、Automatic Transmission Fluid(オートマティック・トランスミッション・フルード)の略です。
AT車用のギアオイルのことですね。
ギアオイルとは、変速機内にある歯車が円滑に動作するようにするための潤滑油を指しますが、ATFは少し違った働きもあるんです。
ATFには、次のような機能が備わっています。
【動力伝達】
ATは、トルクコンバータによってエンジンの動力をギアへ伝える仕組みですが、そのトルクコンバータは、エンジンの動力をATFを介してギアへと動力を伝達しています。
【潤滑】
ATのギアやクラッチを潤滑し、摩耗を防ぎます。
【冷却】
ATの熱を吸収し、オイルクーラーで冷却します。
【洗浄】
AT内の不純物を取り除き、フィルターでろ過します。
【油圧作動】
油圧を発生させ、ATの変速を制御します。
過酷なお仕事
ご覧いただいたように、ATFはいろいろな機能を併せ持っていて、マルチタスクで働いてくれています。
それだけでも大変そうなのに、その労働環境がまた過酷。
ATはエンジンの動力を駆動力に変換するところなので高熱となり、金属製の歯車同士の摩擦による金属片などのゴミも発生します。
さらにエンジンパワーが大きくなるほど変速時のショックもそれに比例して大きくなるので、それを吸収するのにひと苦労💦
そんなATFですから当然使用していれば劣化も進んできます。
ATFはもともと赤色の透明感のある色をしています。
引用元:seibii https://seibii.co.jp/blog/contents/atf-replace-timing
走行し続けていると、熱による酸化や不純物が発生することで赤みがかった黒色へと変わり、透明感がなくなっていきます。
このように変色してくると交換の目安と言えます。
いつ頃交換すればいいの?
変色といってもいちいちオイルの色なんて確認できないので、距離的な目安や劣化によって顕在化する現象で交換時期を知ることもできます。
まず距離ですが、これはメーカーによってかなり差がありますが、目安は4万km~10万km。
愛車の取説をご確認いただいて、どれくらい走ったら交換すべきか知っておくべきですよ。
それから、体感的な現象としては、シフトレバーを「D」や「R」に入れた時、ドンっというショックが大きくなったら交換時期。
普段からシフトを入れた時に感覚を覚えておくとよいでしょう。
また、加速が鈍くなった時も同様に交換時期です。
シフトチェンジ同様、普段から愛車の走行状態を覚えておくことが健康管理のコツです。
費用は、交換するATF量にもよりますが概ね10,000円~30,000円が相場。
できればディーラーなど専門店での交換が安心です。
また、長期間交換していない場合は、一度に全量交換するとAT内に堆積していたゴミが一気にAT内に広がって故障の原因となりますので、数回に分けて交換するのが鉄則です。
エンジンオイルと並んで重要な役割を担っているATF。
交換サイクルが長いので忘れがちですが、愛車を健康に保つため必ず交換をお願いします。
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