手探りの時代
1960年代…
まだ日本のモータリゼーションは黎明期にあり、大衆車であるトヨタ・カローラが発売されたのも1966年のこと。
恐らく当時の自動車メーカーもユーザーも、「自動車」というものに対して手探りだったに違いないと思うのです。
どんなクルマをつくればよいのか?
一体、どう付き合っていくのか?
少しずつインフラが整備され、クルマを走らせる環境も広がり始めたこの頃、自動車メーカーも新しい取り組みとして、自らの技術力の高さを証明せんとすることを競い始めたのです。
名車続々
その結果、1960年代には、今では考えられないような素晴らしい名車が続々と生み出されました。
トヨタ・2000GT、日産・フェアレディZ、マツダ・コスモスポーツなど…
いずれも日本の自動車遺産にその名を刻むレジェンドたち。
現代のクルマの礎となる技術や発想は、この時代に生まれたといっても過言ではありません。
それほど、黎明期における我が国の自動車産業は急速に発展し、後世へと引き継がれる貴重な財産を形成したのです。
和製アルファロメオ
そんな群雄割拠の時代に割って入ったクルマがあります。
それは…
いすゞ・ベレット1600GTR
引用元:Ⅿotor-Fan.jp
https://car.motor-fan.jp/article/10018991
”和製アルファロメオ” の異名をとるこのクルマは、スカイラインGT-R(通称ハコスカ)が登場するまで、日本のレース界を席巻する勢いで台頭してきた一台。
引用元:Ⅿotor-Fan.jp
https://car.motor-fan.jp/article/10018991
フロントに搭載されるエンジンは、先にデビューしていた117クーペのそれで、1.6L直列4気筒DOHCに三国製ソレックスツインキャブターを装着。
最高出力:120ps/6400rpm、最大トルク:14.5kgm5000rpmで、117クーペと同じスペックですが、970kgという軽量ボディと相まって0~400m加速は16.6秒と非常に速いタイムを残しています。
引用元:Ⅿotor-Fan.jp
https://car.motor-fan.jp/article/10018991
この時代のトレンドともいえる、小さく尻下がりのテールスタイルと艶消しブラックのボンネットが、いかにも速そうな印象を与えます。
ちなみに艶消しブラックに塗られたのはデザイン的な理由ではなく、太陽光の反射を抑制するためで、ラリー車などでも見られる ”走り” を優先させたためであるというのがその理由。
引用元:Ⅿotor-Fan.jp
https://car.motor-fan.jp/article/10018991
コクピットも非常に引き締まったデザイン。
インパネ中央の大径二眼メーターはアルファロメオを想起させるもので、こんなところにもスポーツカーのテイストを感じます。
こんなクルマが半世紀以上も前に設計、デザインされていたとは、日本のクルマづくりも隅に置けないですね。
こうして振り返ってみると、当時の技術者やデザイナーがいかに欧米のクルマに追いつき、追い越そうと葛藤していたかよくわかります。
先人達の努力や叡智があってこそ、その後に続く我が国自動車産業の発展へと繋がるのだと、改めて深く感謝するとともに敬服するものであります。
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