ベルトーネとは?
ベルトーネ(Bertone )は、1912年創業のイタリアの老舗カロッツェリアのひとつ。
その後、自動車のデザインや試作を行うカロッツェリア・ベルトーネ(Carrozzeria Bertone )と、鉄道車両の設計や建築など自動車以外の部門に会社が分かれました。
しかし、カロッツェリア・ベルトーネは2008年に事実上倒産し、カロッツェリア以外の部門を統合して、ベルトーネ・デザイン(Bertone Design)として、デザインを含めたクルマ全体の設計活動を請け負っていましたが、資金繰りの悪化により2015年に二度目の倒産となりました。
創業者の二代目であるヌッチオ・ベルトーネが指揮を執った1970年代には、後のイタルデザインを主宰するジョルジェット・ジウジアーロやマルチェロ・ガンディーニといった奇才を擁し、近未来的なデザインを得意とするイタリアの名門カロッツェリアとして、世界にその名を馳せました。
独自の感性が光る異世界
クルマ好き、わけても1960年~80年代に傾注している方々には、ファンも多いベルトーネの作品。
その代表といえば、間違いなくこの二台でしょう。
ランボルギーニ・ミウラ
引用元:Response https://response.jp/article/2019/05/27/322815.html
ランボルギーニ・カウンタック
引用元:日刊SPA! https://nikkan-spa.jp/1716069/2
ご存知、元祖スーパーカー!といった風貌の2台ですが、いずれもマルチェロ・ガンディーニの手によるもの。
ミウラは滑らかで美しい曲線美を追求し、バルクヘッドからリアフェンダーにかけてのうねるようなラインは、まるでフェラーリ250LMのそれを見ているかのよう…
一方、カウンタックは直線基調で鋭角的なデザインがフィーチャーされ、Aピラーの角度やシザーズドアなどクルマの既成概念を打ち破るアイデアが満載で、ミウラとは好対照な仕上がりを見せています。
同じデザイナーが線を引いたとは思えないような、クラシック(現実)とフューチャー(夢)のカオス。
独自の感性が光る、どこか受け入れがたいような異世界を作り出すのがベルトーネ流なのかもしれません。
ダイバーシティの先駆者
クルマという類似性を保った中で、性質(用途やタイプ)の違うモデルを次々と生み出したという意味では、ベルトーネはダイバーシティを体現した先駆的カロッツェリアともいえるでしょう。
その系譜を辿ってみると…
ランチア・ストラトス
フェラーリ・ディノ308gt4
アルファロメオ・モントリオール
といったスポーツモデルやスーパーカーから、
オペル・アストラクーペ/カブリオレ
フィアット・リトモ
引用元:LEVOLANT CARS MEET WEB https://carsmeet.jp/2019/07/19/114198/
マツダ・ファミリア
のようなコンパクトカー、さらには、
シトロエン・BX
同 ・XM
同 ・エグザンティア
といったセダンやステーションワゴンまで、非常に幅広く、多種多様なモデリングを手がけながら、いずれのクルマもそのコンセプトを見事に具現化しているところに、改めてベルトーネ、そしてデザイナーの奇才ぶりを感じざるを得ません。
数あるカロッツェリアにあって、今なお我々クルマ好きを唸らせる自動車遺産を生み出し続けてきたベルトーネ。
この類稀なるマスターピースを後世に伝えることこそ、我々クルマ道を極めんとする者の使命なのでは…
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