大きい=死角だらけ
このところ交通事故のニュースで目につくのが、大型トラックやトレーラーが絡む死傷事故。
その多くは右左折時の巻き込みが原因とされています。
歩行者や自転車に乗る人からすれば、"あれだけ高いところから見ているんだから、なんでも良く見えているはず" と思うのでしょうが、それは全くの誤解です!車体が大きくなればなるほど、見えないところ=死角も多くなって周囲の状況は分かりにくくなっているのです。
近くなるほど
死角は車体に近くなるのに比例して増えていきます。
例えば、真正面から見た場合、クルマの直前に身長の低い人が立つと全く見えないことがあります。
同様に、車体の真横にピッタリ並んで立つと死角に入って、その存在が消えてしまうことも…
また、クルマにはピラーといって屋根を支えるための柱がありますが、これと歩行者などが重なる位置関係になるとそれも死角。
この状態ではドライバーからは何もいないように見えているため、事故に繋がりやすいですね。
歩行者だけじゃない
そして、この死角は人だけに限りません。
クルマも死角に入れば当然ドライバーから見えなくなるのです。
よくある事故が高速などの合流地点での接触。
本線を走るトラックに対して乗用車が左側から合流する際、トラックの直前に割り込もうとハンドルを右に切り込む。
トラックは速度を落としてくれると思ったら減速せず衝突💥
事故後、双方の主張はこうなります。
乗用車:トラックの前にスペースがあったので車線変更して合流したのに、トラックが加速して譲らず接触した。
トラック:本線を普通に走っていたら、突然合流レーンから割り込んできてぶつかってきた。
これはどちらも嘘をついていません。
双方の相手の見え方の違いが原因なのです。
その真因は、そう!死角ですね。
乗用車にすれば、トラックの前にスペースがあり、合流するのに問題はなかった。
強いて言うならトラックが少し減速すればスムーズに合流できたのに…
トラックのドライバーは、合流レーンには何もいなかったという認識なので速度は落とさず走っていたら、レーンの終わり付近で突然衝撃を受けた…
このように、大型車、特にトレーラーやダンプ、コンテナ車など後方視界の悪いクルマは死角が大きいので、本当にドライバーは歩行者や自転車、他のクルマに気づいていないことがあるのです。
事故後の証言で、
「全く歩行者に気づかなかった。」
「人に当たったことが分からなかった。」
などと報じられると批判の嵐ですが、死角の大きさや車重が重いため、本当に気づかないというのは事実の部分も多いはず。
もちろん、一義的には大型車のドライバーが注意をするのは当然ですが、皆さんにお伝えしたいことは、
”クルマには死角があって本当に見えていないこともあるので、自分の命を守るためには大型車に近づかないこと”
交差点でわざわざトラックの死角に入ってくる自転車やバイクをよく見かけます。
道路の端で、イヤホンしてスマホに見入っている人も多い。
こんな人達は、自ら轢いてくださいと言っているのと同じですよ!
巻き込まれてから大騒ぎする前に自己防衛することを実践しましょう。
人とクルマが共存する交通社会を実現するためには、クルマだけが努力してもダメなんです。
道路を使う全ての人がそれぞれ求められていることに対して努力しないと、安全で快適な交通社会は成立しません。
"こういうブログ興味あるなぁ"、という方は是非「読者」登録をお願いします。
よろしくお願いします。
お読みいただいたついでに
👇をクリックいただけると嬉しいです😄