あの名車と血を分けた
ディーノ246gt
皆さんもよく知るスーパーカーで、フェラーリの名を冠されることのない、最も有名な ”フェラーリ” ストラダーレ。
そのディーノ246gtに搭載される2.4L V型6気筒DOHCエンジンをフロントに載せたクルマがあることをご存知でしょうか?
その名は、『フィアット・ディーノ』
『ディーノ』を名を受け継ぐ正統継承者、ではありませんが、正真正銘ディーノ246gtの2.4L V型6気筒DOHCエンジンを積んだスポーツカーに間違いありません。
二つの顔を持つクルマ
実は、このフィアット・ディーノは二つのボディタイプが存在します。
それは、「クーペ」と「スパイダー」
取り立てて驚くべきこともありませんし、むしろイタリアンとしては真っ当なラインナップ…
でも、これを見ていただいたら、二つの顔を持つクルマの意味がお分かりになろうかと。
引用元:Printerst
クーペは、かのカロッツェリア・ベルトーネに在籍していたジウジアーロの作品。
どことなく見覚えのあるスタイリングだと思いませんか?
そう感じた方はかなりのクルマ通。
そして、デザイナーの名前に聞き覚えのある方も…
そうです!
『いすゞ・117クーペ』ですよ!
ジウジアーロの描く線はまさにそっくり。
特に真横からのラインはほぼ同じです。
引用元:Nosweb
スパイダーはご覧のとおりカロッツェリア・ピニンファリーナ。
フロントフェンダーの峰から続くうねるようなウエストラインなど、本家ディーノ246gtのそれに通ずるものがありますよね。
ご覧のとおり同じクルマですが、違うデザイナーがそれぞれの個性を前面に押し出した、ある意味全く別物のモデルに仕立てられています。
でも、この時代ではあまり珍しいことではありません。
まだ自動車製造創成期には、フェラーリなどはシャシーやエンジンは自社製でも、ボディデザインやコーチビルディングは専門メーカーにお任せするのが一般的でした。
さらに言うなら、生産力の問題もあって、同じモデル、例えばフィアット・ディーノクーペのように、であっても複数のカロッツェリアにボディ製造を依頼していたので、車名は同じでも全く違うデザインのクルマが存在する時代でした。
そんなこともあり、このクルマもクーペとスパイダーではデザインテイストの違うモデルになっているんですね。
どちらに乗ってみたい?
どっちも~、なんて言ってはなりませんよ。
手のかかるクルマには違いないので。
どちらか一台選ぶなら、kojackはクーペです。
ランボルギーニ・ミウラなどともどこか似通ったベルトーネらしさを漂わせるデザインがとても気になります。
引用元:Printerst
ピニンファリーナほどスーパーカー然としていない雰囲気もさりげなくて好感が持てますね。
特に、このブルーのボディカラーがお気に入り。
イタリアのナショナルカラーでありながら、シックでオトナな色合いでしょ⁈
こうして見ると、実は複雑な曲面で構成されているボディパネルなど、1960年代らしい手の込んだクルマ造りであることを垣間見ることができる一台。
それでいて、フェラーリの名が冠されることがないという理由で、手の届くレンジにあるフィアット・ディーノクーペ。
いやいや、所有したらえらい目に遭うのは必至。
ここは妄想の世界で楽しむのが賢明かも…
そうそう、だから『こんなクルマに乗ってみたい』=所有したくはないけれど、でご紹介しているのです。
機会があれば是非ステアリングを握って、伝説の名車の息吹を感じてください。
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