180度V型12気筒
フェラーリの創始者、エンツォ・フェラーリはかつてこう話していたといいます。
「12気筒エンジン以外のストラダーレ(市販車)はフェラーリと呼ばない」
と。
この逸話のとおり、当時生産されていた全てのストラダーレはコロンボやランプレディが設計したV型12気筒エンジンを搭載していました。
V型12気筒エンジンの中でも、1973年にデビューした「365GT4BB」から1996年に生産が終了した「F512M」までのモデルに与えられていたのが通称「Boxer」なのです。
180度V型という類稀なエンジンレイアウトはミッドシップならでは。
限りなく低い位置でピストン運動を行う理想的な設計で、高い運動性能と優れたスタビリティを両立していました。
憧れの512BB
初めてフェラーリを知り、意識したモデルが512BBでした。
このマスクがとにかくカッコ良かった。
11歳の子供にはあまりに衝撃的な出会いでしたね。
なにせヘッドライトがないんですから。 正しくは格納されているんですから😉
それまで見たこともないデザイン、そして色使い。
トンネルバックもシフトゲートも、何もかもがカッコイイ✨
この日からフェラーリ熱に冒されて、すでに半世紀近く…
先日、『大乗フェラーリミーティング』に参加して、久しぶりに生512BBを拝見しましたが、あっという間に50年近い時間をタイムトリップ。
こんなフードの開き方、他にあります?
カッコ良すぎでしょ😍
いまでも憧れていることに気づいた瞬間でしたね。
テスタロッサってなに?
だいぶ大人になって出会ったテスタロッサは、また違った意味で衝撃的でした。
記憶では東京モーターショウで見たのが最初。
間近で見るテスタロッサは、あり得ないくらいの車幅とさらに突き出たサイドミラー。
”こんなの運転できるの?”
が、第一印象。
しげしげと見回すと、サイドフィン造形の美しさ、それがリアルーバーへと連続する計算されたデザイン。
そして、エンジンフードを開けると、そこに鎮座しているボクサーV12エンジン。
よく見るとヘッドカバーに真っ赤な結晶塗装が施されています。
これこそが、テスタロッサ(伊語で「赤い頭」の意)のルーツ。
348シリーズとともに新時代のフェラーリを強く意識させられました。
しばらくして、街中で突然現れたテスタロッサが目の前を通り過ぎていった姿も呆然と見送ったのを今でも覚えています。
ただただもの凄いオーラを放ち、豪快なエキゾーストを響かせて走り去ったテスタロッサ。
V型12気筒がフェラーリの真髄であることを再認識した場面でした。
FR+V12こそが真正フェラーリだと語る人もいらっしゃいますが、このMR+V12のプロダクツも紛れもなくフェラーリの王道だと思います。
フェラーリ乗りの端くれとしては、生涯一度でいいからV12モデルのステアリングを握りたいと切に願うばかり…
”512BBがガレージに眠っていたら”
なんて妄想したら、それこそ眠れなくなりそうですww
だって、これこそ夢の極致じゃないですか。
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