ますます増える機会
近年、地球温暖化などの影響で日本でも東南アジアのスコールようなゲリラ豪雨が各地で頻発しています。
夏のこの時期、豪雨の発生は顕著で毎年、水害、水難事故により多くの命が失われることに…
もうずいぶん前から温暖化対策といった取り組みを続けてはいますが、皮膚感覚では右肩上がりに様々な異常気象や気象現象が起こっているように感じますね。
そんな環境下でも、職業ドライバーのように毎日クルマに乗らなければならない方もいるし、移動手段として乗る方は大勢いると思いますが、さて、このゲリラ豪雨、クルマにとって問題なのが道路の冠水。
冠水とは、道路を水が覆ってしまうことですが、こうなると車線も見えなくなってどこが道路でどこが排水路や側溝かもわからない。
また、どれくらいまで水が冠水しているのか、その水深もわからないので、うっかり走っていたら脱輪した、とか、急にくるまが動かなくなった、なんてことも…
どこまで走れるのか?
仕事が終わって、さあ帰ろうと玄関を出たら、外はどしゃ降り。
急いで愛車に乗り込み走り出したはいいが、道路はどこも冠水していて、皆手探りの運転。
さて、一体どれくらいまでなら走れるのでしょうか?
JAF(日本自動車連盟)がユーザーテストとして冠水路の限界を実験した動画があります。
www.youtube.com
ここでは水深60cmの冠水路を時速10km/hで走行する実験を行っていますが、30mほど進んだ時点でエンジンに水が浸入して壊れ、走行不能となっています。
これ以外にもJAFは水深30cmで時速10km/h、30km/hでの走行実験を実施し、上記動画のようなセダンタイプでも、走行可能という結果を公表しています。
とはいえ、テストでは水深が一定の条件で走行しているので、一般道が冠水した時に30cmまでなら走れる!と単純に解釈するのは早計でしょう。
クルマのボディ形状やエンジンの構造(特にエアインテークという空気を取り入れるところの形状など)の違いによって、もっと浅い冠水でも不動になる可能性がありますので要注意!
また、エアインテークだけでなく、マフラー(排気管)が水没してしまうと乗り方によっては水がエンジンまで逆流して壊れることも…
個人的には10cmくらいまでなら走れそうな気がしますが、ブレーキシステムに水が入ると危険だし、逆流させないようにするにはアクセルコントロールも非常に難しくなるので、冠水したらクルマは諦めるのが得策でしょう。
乗らなければならない時は
それでも、どうしても運転せざるを得ないという時もあるでしょう。
そんな時の運転のポイントは…
①低速でゆっくり進む:脱輪、道路陥没などによる車両の損傷を防ぐとともに、波を立たせないようにしてなるべく水深が深くならないようにする
②低いギヤでエンジン回転を高めにする:水の逆流を防ぐため、アクセルは一定にしてAT車でも低いギヤをホールドにして変速は避ける
③先頭は走らない:前方の状況がわからないので、先行車両を見て水深や走行可能な道路か否か判断する
④フロア(車両の床)下まで水が来たら回避行動:フロア下を水が叩く音がしたらじきに車内まで水が浸入し、それ以上進むと不動になる可能性が高くなるので、引き返すか迂回して冠水の浅い道路を走行する
⑤アンダーパスは通行禁止:線路や道路の下を通るアンダーパスは水深が急に深くなることがあるので通らない
”もしや” の時のためにポイントを列記しましたが、原則、冠水するような豪雨の時はクルマの運転は差し控えた方がよいでしょう。
冠水だけでなく雨で前方視界は遮られブレーキも利きが悪くなるので、非常に危険な状態で走行することになります。
また、対向車の水しぶきで前が見えなくなって、思わぬ事故を起こすことも!
時にはクルマを捨てる勇気も必要ですよ😉
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