ドアが開けられない💦
実用車であるコンパクトカーやミニバンなどは使い勝手や操作性が最優先なので、あらゆるパーツが設計の段階からいかにミスなく、簡単かつ直感的に操作できるか研究されています。
代表的なのがドアノブ。
ひと昔前までは、写真左側のようにノブの下から指先を入れて手前に引くのが一般的でしたが、現在では写真右側のようなレバー式が主流です。
これは、レバー式の方が高齢者や子供、腕力の弱い方でも力を入れやすい形状であるだけでなく、女性のネイルなどを傷つけにくいなどの理由もあるようです。
一方、趣味に徹したスポーツカーはユーザーが限られることもあり、造り手であるデザイナーも多少の遊び心を見せることがあります。
その理由は…
一つには、動力性能を優先した設計の産物であるということ。
スポーツカーは動力性能を最優先するため、居住性や操作性、利便性よりも空力特性(風の抵抗による変化)などに重点を置いてデザインするため、普通とは違った視点で各パーツが設計されています。
また、非日常性を顕示すること。
趣味や遊びで乗るクルマなので、普段使いのものとは差別化して凝ったデザインや遊び心を取り入れて、非日常=特別感を味わってもらうということでしょう。
そのため、こんなデザインのクルマが生まれるのです。
写真左:フェラーリ328GTB
写真右:フェラーリF355B
よーく見てください👀
ドアノブらしきものが見当たりませんね。
さて、どうやってドアを開けるのでしょうか⁈
友人などを初めてこのクルマにお乗せすると、ほぼ100%言われるのが、
「ドアが開けられない😰」
でしょうね😅
答えはコチラ👇
それぞれ黄色丸で囲ったところがドアノブです。
写真左側の328GTBは、まだノブが外に付いているのでなんとか見つけられますが、写真右側のF355Bに至ってはドアの中側(窪んだ部分の裏側)、しかも奥まったところにあるので初見では絶対見つけられません。
でも、これはデザイナーのイジワルではないんですよ😉
先述のとおり、空力特性を優先した結果なのです。
ドアにノブのような突起物があると、サイドを流れる空気が乱れて高速でのスタビリティ(操縦安定性)に悪影響を及ぼすので、このようにノブを隠しているのです。
遊び心は世界共通⁈
さて、一例としてイタリアのスポーツカー、フェラーリをご紹介したわけですが、遊び心はイタリアに限ったことではありません。
車から降りる時は車内からドアを開けますね。
そんなシーンでも、またまた ”???🤔” となるクルマがありますよ。
引用元:B-cles car
https://b-cles.jp/car/tvr_chimaera.html
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このクルマはイギリスのTVR キミーラですが、ドアにご注目!
どこにもノブが見当たりません。
貴方ならどうやって開けますか?
答えは、パーキングブレーキレバーの後ろにあるシルバーの丸いダイヤル。
これを右側に回すと右ドアが、左側に回すと左ドアが開く仕掛けなんです。
因みに、TVRはギミック(人目を引く仕掛け)の宝庫で、外からドアを開ける時はドアミラーの下にあるボタンを押す、なんてモデルもあります。
先ほどのフェラーリはというと…
またまたわかりにくいのですが、黄色丸の部分がノブです。
これを引くとドアが開きます。
コチラは完全にデザイナーの遊び心ですね😜
もっと古いフェラーリになると、肘掛けの裏側にノブを忍ばせてあるものも…
また、パワーウィンドウスイッチもこんなところに隠してあります。
ドアグリップの奥深くに収まっています😅
いかがでしたか?
スポーツカーのギミックはこれだけでなく、ボンネットや給油口などあらゆるところに仕込んであります。
乗る人を楽しませる非日常の世界。
こんな遊び心も時には大切ですね😌
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