kojack-ferrariのクルマ道

~クルマをこよなく愛する人へ~                      ※ 当サイトはアフィリエイト広告を利用しています

対話を愉しむ ~クルマの声に耳を傾けて~

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キーを捻る

最近のクルマは、エンジンをかける時「START/STOP」ボタンを押しますね。
そもそもキーはポケットの中でOK🙆‍♂️

とても便利です。
そしてカンタン。

ウチのイタ車三兄弟は新旧ありますが、揃ってキーを捻るタイプ。
今どきそんなクルマあるの〜⁉️、なんて笑われそうですが…😉
 

車に乗り込み、キーホールを探りながらキーを差し込む。
シフトがニュートラルであることを確認して、クラッチを踏み込む。

そして、ひと呼吸置いて、キーを捻る。

まるで儀式のようにエンジンをかけるのです。

クルマとの対話

以前、キャブレター仕様のS30型フェアレディZに乗った時はさらに手番が増えました。

キーを差し込み、チョーク(アイドリング時の回転数を調整する装置)を引く。
キーを一段捻り、電磁ポンプ(燃料をキャブレターに送り込む装置)の作動音を確認。
アクセルを軽く2、3回踏んで燃料を増量させる。

準備が完了したら、ここで初めてキーを捻りスターターモーターを回す。

そしてエンジンの音を聞きながらチョークを戻したり引いたりして、アイドリングが落ち着くのを待つ。

まるで生き物との対話です。
ペットに声をかけ、撫で、愛でるように。

シートに腰を落とし、メーターと対峙する。
"今日の調子はどう?" と心の中で話しかける。
 

ジジジジッと背後から聞こえてくる電磁ポンプの作動音が、まるで "今日もバッチリだよ👌" とでも答えてくれているかのように。

エンジンに火を入れ、アクセルを踏むとバラつきながらも唸るエンジン音に心が躍る。
水温計の針に視線を集中させ、ゆっくりと動き出す瞬間を待つ。

緊張感に包まれた空間で、五感を研ぎ澄ませて音や振動、針の動きに全神経を集める。

この空間、この時間がたまらなく好きです。

便利さの対極にあるもの

それは、愉悦でしょう。

ドアノブに触れるだけでロックが解除され、ボタンひとつで簡単にエンジンがかかるのは、とても便利で快適です。

クルマの正常進化を感じるし、本来の目的である移動手段として十二分にその役割を果たしています。

一方、古いクルマは当然機能的に劣るので、先述のようにエンジン始動ひとつ取っても不便で手がかかります。

でも、秒を争って先を急ぐのでなければ、ゆっくりとその儀式を愉しみ、クルマと対話しながら走るのも悪くありません。
時にはグズって困らせることもありますが、それも生き物っぽくて良いじゃないですか。
天気や気温でも調子が変化しますが、それは自分とて同じこと。

腹を立てる由もありません😉

周りのクルマがなんだかギリギリとしている中で、自分と愛車だけが包まれた世界に身を置くことは愉しく、幸せな時間ですね。

こんなふうにクルマと接するのも良いものです。

普段は道具でしかないクルマが、まるで生き物のように思えてくると、また愛おしく感じると思います。

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