kojack-ferrariのクルマ道

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《ホンネ試乗記》ミニ クーパー D 5ドア ~二兎を追う者は…~

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ミニ クーパー D 5ドアってどんなクルマ⁈

BMW/MINIより発売されているミニ クーパー D 5ドア。
5ドアの便利さと経済的なディーゼルエンジンをあわせ持つシティコミューターです。

ミニには、3ドアモデルと5ドアモデルが存在します。
今回は5ドアモデルをご紹介しましょう。

ボディサイズは、全長:4,025mm、全幅:1,725mm、全高:1,445mmと、3ドアより全長が160mm長くなっています。

搭載されるエンジンは3/5ドア共通で、1.5L 3気筒DOHCディーゼルにツインパワーターボを装備。
116ps/270Nmの出力特性は、シティコミューターというキャラクターにはピッタリ。

トランスミッションは、7速DCT(デュアルクラッチトランスミッション)。
駆動方式はFF(前輪駆動)で、右ハンドルのみとなります。

方向性が見えない

今回は少し長い時間お借りできたので、細かな点まで検証していきたいと思います。

走り出しからまず驚いたのは、ディーゼルエンジンの静かさ。
室内にいるとこれがディーゼル車だとは思わないくらい静かで滑らか。

ディーゼルエンジン特有の振動やガラガラ音は上手に抑えられていて、とても印象の良い滑り出しです😊

7速DCTも良く躾けられていて、変速自体をドライバーに意識させません。

運転席から周りをぐるっと見回してみると、なるほど視界良好。
特にフロントウィンドウが立ち気味なので視界が広く、歪みや死角も少ない部類だと思われます。

ここで気づいたのが、ドアミラーとメーターの視認性。
ミラー鏡面が小さく円形に近い形状のため、見たいところが欠落しています。

また、メーターはステアリングコラムと連動してチルトするのですが、そもそもの配置の問題で身長174cmのkojackが正しい運転姿勢で対峙すると、メーター上部がステアリングと被ってしまいよく見えません。

このクルマにはドライビングモードが装備されていて、「GREEN」、「MID」、「SPORT」から選択できます。
エコモードである「GREEN」は、かなり加速が抑制されて市街地では厳しい印象。
一方、「SPORT」は、変速タイミングやパワステのアシスト量が変更され、”ゴーカートフィーリング” を堪能できますね。
意外かもしれませんが、非常に良く味付けされているのが「MID」モード。

感心させられたのがトルク特性とのマッチング。
ディーゼル特有の強大なトルクを上手く利用して、発進加速や中間加速は素早く、それでいて時速50km/hでのエンジン回転数は1000rpmをほんの少し超える程度に抑制していて、シティコミューターとしての本分を全うさせています。
 

ただし、BMWらしさを残すパワステの重さやダンパーセッティングには疑問が…
パワステは、ノーマルモードならもう少し軽い方が女性や高齢者に優しいと感じましたし、ダンパーは不整路面でのピッチング(細かく上下動する振動)による突き上げが結構不快。

関連して、インターフェースとしてのステアリングについて。
本革は上質で手に馴染むのですが、”こぶ” が張り出しているうえに縫い目が粗く、親指をかけるとそこに当たって痛くなりました。

それから、アクセス面で気づいたことをいくつか。

二時間ほど走り続けて感じたのは、シート座面の造りなのかマテリアルのせいなのかお尻が痛くなったこと。
スポンジにコシが足りないのかもしれません。

また、シートバック調整レバーの取付位置が不適切で、シートベルトを装着するとそれに隠れて見つけらず困りました😰


降車時に感じたのが、内側ドアノブの取付角度がよろしくないこと。
手を水平から外側に90度以上ひねった状態で手前に引くという、エルゴノミックを無視したアクションには閉口。

あまり乗り手の立場で設計されていないことが窺えるポイントです。

”ゴーカートフィーリング” へのこだわりと、ファミリーユースのシティコミューターとしての性格付けを両立するのは難しいのでしょうが、どんなクルマに仕立てたかったのか、その方向性が見えない点が残念でした。

仕方ないが…

荷物の積載性について。
こちらもどっちつかずな印象を拭えません。

3ドアボディから160mm延長したことで、さらに67Lのトランク容積を確保していますが、乗車定員5名で小旅行に行くには小さ過ぎるし、シートアレンジも通常モードではフルフラットにならず積載性は今ひとつ。
フルフラットにするにはトランクボードを100mmくらい嵩上げするので積載量が減ります。

コンパクトカーに分類されるので仕方ありませんが、中途半端な感じが否めません。

後席は標準レベル。

二兎を追う者は…

走り自体は随所に ”さすがBMWの技術” と感じるところはあるのですが、ターゲットや開発意図がなんともハッキリしない印象を受けました。

『二兎を追う者は一兎をも得ず』の諺どおり、スポーツコンパクトにしてはディーゼルだし、シティコミューターとしては使い勝手が今ひとつ。

乗っているうちにだんだん短所ばかりが目につきそう🙁


スポーツ性はJCWやクーパーSに任せて、思い切ってファミリーユースの乗りやすい、乗り心地の良いクルマに仕立てた方が潔いと思います。


とはいえ、燃費は渋滞を含む一般道を150kmほど走って20km/Lを超える好成績。
経済的なファミリーカーとしては優秀です。

とにかく ”ミニが好き” っていう方なら長く愛していけると思います😜

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