おとなしいのもいいけど
最近は競うということ自体が何か悪いことのように捉えられているようで、ライバルとか競争相手といったものを忌み嫌う風潮が定着しつつあります。
個人的には、ライバルは時に最良の仲間であって、自分を磨いてくれる存在のように思えるので肯定的ですが…
そんなことはさておき、クルマのCMもやはり世の風潮を反映してか、他社と比較したようなCMや露骨な表現は避ける傾向にあるようです。
当たり障りのないお花畑の世界も時には安らぎを与えてくれてよいですが、しのぎを削って戦う世界である自動車業界にあっては、それを前面に押し出したCMがあってもよいと思うのは時代錯誤でしょうか…
メラメラ🔥
思い返すと、子供の頃のCMはそんな雰囲気がヒシヒシと伝わってくるものが多かった気がします。
好例のひとつがトヨタ・セリカvs日産・スカイラインでしょう。
中でも強く印象に残っているキャッチコピーがあります。
「名ばかりのGT達は、道を開ける」
これは1977年に登場した二代目セリカ(A40型)のCMで使われたコピー。
当時、発売されていた五代目となる日産・スカイライン(通称:ジャパン)がSOHCのL型エンジンしか積んでいなかったため、18R-Gと2T-Gという二つのDOHCエンジンをラインナップしたセリカが、スポーツカーであることを強烈にアピールしたものでした。
引用元:MOTA https://autoc-one.jp/
その後、1980年にL型にターボを装着したスカイラインが、
「今、スカイラインを追うものは誰か」
と反撃に出ます。
1981年に登場した六代目スカイライン(R30型)にはFJ20ET型ツインカムターボを搭載し、
「史上最強のスカイライン」
とやり合うところがライバル心をメラメラと燃やしていて、大変興味深いですね。
夢のあるひと言
今でも語り継がれる名コピーのひとつにトヨタ・クラウンのそれがあります。
「いつかはクラウン」
これは1983年に登場したS120型に採用されたもの。
引用元:B-cles https://b-cles.jp/car/toyota_crown_7th.html
たった8文字のシンプルなキャッチコピーですが、この言葉は夢や希望、活力さえ感じる大変懐の深いもの。
日本を代表する高級車として、その風格や存在感を強く印象づけるだけでなく、幅広い年代に車歴を重ねたゴールとしての在り方を示したCMでもあったように感じます。
このように昔のクルマのCMは強いメッセージ性を持ち、ユーザーのカーライフに多大な影響を及ぼすような、ある種作品のようなものでもありました。
15秒という限られた時間の中で、開発者達が何年もの時間をかけ生み出した傑作をどう表現するか、このクルマに賭ける思いを数文字のキャッチコピーに託す…
そんなことを思うと、ロマンさえ感じますね。
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