死角が死を呼ぶ
昨日、こんなニュースが目に留まりました。
7日午後6時15分ごろ、東京都小平市鈴木町の駐車場入り口付近で、女子中学生とみられる2人が、駐車場に入ろうと左折してきた車にはねられた。
2人は病院に搬送され、1人は意識不明の重体。もう1人は命に別条はないという。警視庁小平署は同日、自動車運転処罰法違反(過失運転致傷)の疑いで、車を運転していた女を現行犯逮捕した。同署によると、2人は駐車場の入り口付近でしゃがんでおり、左折してきた車に巻き込まれたとみられる。運転していた女が「人をひいてしまった」と110番通報した。
引用元:女子中学生か 2人はねられ1人意識不明 東京・小平 - 産経ニュース (sankei.com)
https://www.sankei.com/article/20220307-XYDXL4SNH5LQ5LZWNJDLNKDDEU/
重体だった中学生は今日死亡しました。
薄暮時の住宅街。
ゲートもない平場の駐車場。
その入口にしゃがんでいた中学生を轢いてしまった事故。
いろいろな意見があると思いますが、結果として人が死に、ドライバーが逮捕されたわけです。
現場写真を見ましたが、どこにでもある駐車場で特筆すべきものはないように思えます。
この事故に潜む一番の恐怖はズバリ
『死角』
でしょう。
逮捕された加害者は57歳の女性。
この年代の女性なら平均的には157cmくらいの身長。
クルマはトヨタ アクアで比較的見切りは良い方ですが、女性だときちんとシートリフターで座面を上げないとフロントボンネットの先は見えていないと思われます。
つまり死角になっていた可能性がある、ということ。
現場をよく見ると駐車場入口手前に荷物が積んであります。
しかも18時過ぎなら薄暮から暮始めの薄暗い道路。
この条件だと、左折してライトが正面を照らす前に人に気付かないと轢いてしまう。
死角は死を呼ぶのです。
近くは見えない
クルマを運転したことのある方なら経験があると思いますが、運転していると実は自分のすぐ近くはほとんど見えていませんね。
例えば、フロントバンパーのすぐ前やリアバンパーの直下、左右ドアのすぐ脇など。
当たり前のことですが、これが死角となるワケです。
実際、縦列駐車の時に、もう前のクルマにぶつかっていると思って降りてみると、まだ1m近くも余裕があります。
狭い路地などで誘導してもらっていると、”ホントに大丈夫?当たるんじゃない?”と思うことはありませんか?
人間は、自分のクルマの大きさや形をしっかり把握していないと空間認知できないのです。
歩行者の視点
一方、歩行者、特にクルマを運転したことのない人は、”クルマから自分がどう見えているか” という視点での想像力に欠けています。
つまり、こんな大きなものが歩いていれば、座っていれば、きっと気付くだろうと考えているのです。
クルマ側から見ると、”何で交差点の角でおしゃべりしているんだ!” などと思いますが、歩行者の視点で考えると、何ひとつ問題ないように思えるのでしょう。
特に住宅街などで左に電柱、右は民家の壁で、曲がった先も見えないようなところで、角に立たれるとイライラします。
歩行者から見れば、空間は十分あるし自分がいても簡単に曲がれると考える。
しかし、クルマから見ると左側の歩行者が邪魔で先が見えないし、巻き込む恐れがある、避ければ右側の壁にぶつかるかも…
歩行者は、自分自身が死角を生んでいることに気付いていないわけです。
この認識の違いが事故を生むのです。
歩行者は想定外の行動を取ることがあります。
運転中は、常に前後左右の確認と事故を予見することを意識しましょう。
もしや飛び出してくるのでは?
この先に人がいるかも?
いつでも回避できる手段を頭の隅に置いておくことで、事故を未然に防ぐのです。
続きはコチラ👇
"こういうブログ興味あるなぁ"、という方は是非「読者」登録をお願いします。
よろしくお願いします。