ベンチマークの中にあって
今回ご紹介する「隠れた名車」は、見方によっては全然「隠れた」じゃないでしょう、とご批判を受けるかもしれません。
それほどモデル自体は世界的に有名でありメジャーなクルマです。
そのクルマとは、ドイツ最大の自動車メーカーであるフォルクスワーゲン（VW）の代表車種である「ゴルフ」。
VW・ゴルフは、1974年に「タイプⅠ（ビートル）」の後継者車種としてデビューして以来、このクラスのベンチマークとして常に世界をリードしてきたクルマ。
その事実は8代目となる現在でも変わることはありません。
そのVW・ゴルフにあって「隠れた名車」とはいったいどういうことなのか？
順を追ってお話ししていきましょう。
33年目の革新
今回注目したクルマは、「ゴルフⅤ」と呼ばれるシリーズ5代目のラインナップの中の一台。
それが、「VW・ゴルフGT TSI」です。
引用元：webCG https://www.webcg.net/articles/-/11041
このクルマは、2003年にデビューしたゴルフⅤにあって2007年に追加されたグレードで、非常に面白い位置づけ、ある意味 ”異端児” 的な存在でもあります。
ゴルフVは、歴代ゴルフの中でも革新的なモデルでした。
その理由は、それまで長らく踏襲されてきたトーションビーム式のリアサスペンション形式が4リンク式に変更されたこと、また、機械式のツインクラッチ式フルオートマチックトランスミッションである6速「DSG」（湿式多板クラッチ）、7速「DSG」（乾式単板クラッチ）が初めて投入されたことなど。
後の新世代ゴルフの礎を築いたモデルといえましょう。
このゴルフⅤシリーズの中で、GT TSIが異端児といえるわけは搭載されるエンジンとその立ち位置にあります。
GT TSIには、1.4L DOHC直列4気筒ターボ＋スーパーチャージャー(最高出力170ps/最大トルク24.5kgm)という大変魅力的なパワーユニットが授けられました。
引用元：webCG https://www.webcg.net/articles/-/11041
これに新開発の6速DSGが組み合わされ、普通ならトップグレードでも十分な仕上がりにもかかわらず、これがなんと ”3番手” という扱いに！ 正直びっくりです😱
というのも、ゴルフシリーズでは代々トップグレードに「GTI」という最強モデルがあり、さらに3代目からはその上をいく「VR6」や「R32」といったスペシャルモデルが存在するのです。
もちろんゴルフVでも「GTI」があり、その上には「R32」が君臨しました。
スペックや装備面でも充実したこれらモデルとの対比で、GT TSIはシリーズ3番手ということに…
しかし、この名家にあって33年目にして初めて「ターボチャージャー＋スーパーチャージャー」のツインチャージャーエンジンを搭載したGT TSIは、革新という他ないほどエポックメイキングな一台でありました。
歴史には勝てず
革新的モデルであったGT TSIですが、やはり長い歴史には勝てずメディアの注目は「GTI」や「R32」に。
常にこれらの陰に隠れて知名度も上がらず、人気も今ひとつな結果となりました。
kojackは天邪鬼なので、ゴルフⅤは敢えて「GT TSI」だと過去に試乗もしています。
引用元：webCG https://www.webcg.net/articles/-/11041
街中でちょうど良いパワー/トルクのエンジンと滑らかこのうえない6速DSGが相まって、非常にパワフル＆スムーズな走りを実現しています。
このスムーズさは、リアに採用された4リンク式サスペンションの貢献度が大きいのは間違いありません。
もちろん高速道路でのパフォーマンスも必要十分であることは、このクルマがかのアウトバーン育ちであることからも容易に想像できます。
それでいて、中古車市場での評価はかなりリーズナブル。
2023年7月現在、60万円～70万円で入手できるのはかなりお買い得なのでは⁈
使い勝手の良いサイズ、必要十分なパワーユニット、乗り心地の良いサスペンションなどベンチマーク一家の美徳は身に着けつつ、革新的な技術も備えるGT TSI。
今でも乗ってみたいクルマの一台です。
"こういうブログ興味あるなぁ"、という方は是非「読者」登録をお願いします。
よろしくお願いします。
お読みいただいたついでに
👇をクリックいただけると嬉しいです😄
