kojack-ferrariのクルマ道

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【整備メモ】328GTB タイミングベルト交換

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タイミングベルトの現状

kojackの328GTBは整備記録がバッチリ残っているので、それを参考に整備計画を進めています。

ご自分の愛車の健康状態を管理する上でも何らかの形で整備記録を残しておくことをオススメします📝

それでは328GTBの現状はどんな感じでしょうか。

記録簿にある情報では、2000年2月、2006年8月及び2014年9月にタイミングベルト交換が行われています。
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メーカー指定交換時期は、「3年または20,000kmのどちらか先に到達した時」とされていますので、指定交換時期の倍以上のスパンで交換されています。

このように、それでも問題なく走っているケースもあれば、もっと早くにタイミングベルトが切れてエンジンが壊れる場合もあります。
 
一般に「タイミングベルトが切れる」と表現されますが、実際にはほとんどの場合ベルトがブチっと切れるわけではなく、ベルト内側のコマ(スプロケットと噛み合う部分)の一つがちぎれたり、すり減って滑ったりして吸排気バルブがピストンと干渉すること(俗にいう”バルブクラッシュ”)を指します。  

バルブがピストンとぶつかるわけですから当然エンジンは壊れます。

この場合、エンジンを降ろしての修理となるので相応の時間と費用がかかることは言わずもがな、ということになりますね😫

交換時期はオーナーさんの判断ですのでここでは明言は避けますが、精神的な負担も考えると早め早めの交換で保険をかけるのもひとつの対策とkojackは考えています。

自分で交換するか or 誰に任せるか

前項で記したとおり、一定の時期になったら交換が必要なタイミングベルト

328GTBのエンジンはV型8気筒ですが、エンジンレイアウトは横置き、つまり進行方向に向かってVの字が直角に交わる形で配置されています。

実はこれがとても重要なんですね!

横置きの場合、タイミングベルトがかかっているカムスプロケット(カムシャフトを回す歯車)が進行方向右側にあります。

そのため、右リアのタイヤとインナーカバーを外すとタイミングベルトにリーチできるのです。(イタリア製にしては珍しく整備性を考慮した作り😉)

ところが、F355のように縦置きの場合、タイミングベルトがキャビンとエンジンルームの狭い隙間に位置するのでエンジンを降ろすことが前提となり、費用も嵩みます。

前置きが長くなりましたが、さて、それでは誰がどうやって交換するのか?という問題がありますね。
 
選択肢は大きく二つ。
DIYかショップに依頼するか、です。

328GTBの場合、先述のとおり右リアにサービスホールがあるので、2柱リフトがなくてもジャッキアップ+馬(リジットラック)があればできないことはありません。

ただし、タイミングベルトの場合、ベルトテンショナーの交換・調整などもあり素人作業かつ無理な体勢で行うのはあまりオススメしません。(メカニックの方やセミプロの方などは自己責任でお願いします。)

となるとショップに依頼となるわけですが、それでは何処に依頼すればよいのか?という次の問題が発生します。kojackはこれまで4台のフェラーリに乗ってきましたが、その時期によってお付き合いするショップやメカニックさんを変えています、というか変わってしまうのです。

現在は、F355を購入したお店でもあるL'OPERAIOに通っています。  

何故このお店なのか?という理由は…

優秀なベテランメカニックの方がいらっしゃるからです。
愛車を長い間快調に維持するには、やはり優秀な主治医を見つけることが重要だとkojackは考えます。

L'OPERAIOファクトリーセンターの駒本工場長は、レースメカの経験もあるフェラーリ一筋といってよいベテランメカニック。

実地整備の経験時間もさることながら、そこから得た経験値や引出しの多さが決め手でした。
 
ファクトリーに訪問したり、電話でよく話しますが、駒本さんとの会話で必ず新しい発見や知識を得られます。

どこのショップでも構わないと思いますが、作業依頼したらハイさようならではなく、大切なことは自分の目でそのメカニックの作業を見て、工具の使い方やクルマの扱い方、手捌きなどを確認することです。

そして、自分が納得できるメカニックに出会えたら、その方を主治医として長くお付き合いすることが、愛車をずっと快調に維持できるコツではないかと思うのです。

交換作業の実際

ハイ、お待ちかねの交換作業にまいりましょうw
今回はL'OPERAIOファクトリーセンターにて主治医である駒本さんに作業をお願いしました。

その様子をご覧いただきます。
まずは養生から。f:id:kojack-ferrari:20220310141129j:plainこの養生も現車の塗装状態を見ながら適切な養生材を選定しています。
雑な作業で塗膜が剥がれることもあるので注意が必要です。

続いて、リアバンク側のタイベルカバーを外したところ。f:id:kojack-ferrari:20220310141216j:plain古いタイミングベルトが見えます。やはり6年以上経過しているのでややくたびれた印象ですが、駒本さん曰く「まだ全然問題ないです😉」

よく見ると、エンジン下側にオイル汚れがあります。

328GTBの場合、カムシャフトシールからのオイル漏れが定番なので、ここから漏れていると思われます。

次は、リアバンク側のタイミングベルトが外され、フロントバンク側には新しいベルトがかけられているところです。f:id:kojack-ferrari:20220310141246j:plain画面右上には新しく交換されたベルトテンショナーも見えますね。青いベアリングの部分がそれです。

ウォーターポンプ(WP)も外されています。
タイミングベルト交換時にはWPも合わせて交換(またはオーバーホール)するのが一般的です。

まとめて作業することで作業工賃を抑制できるメリットがありますが、そもそも数年に一度の作業なので、フェラーリのような高回転型のエンジンでは負荷のかかりやすいWPも交換することで保険をかけるのです。

よく見ると、先ほどのエンジン下側のオイル汚れはキレイに除去され、エンジン本来の地肌が現れています。

あとはリアバンク側です。f:id:kojack-ferrari:20220310141315j:plainリアバンク側のベルトが交換されました。
この角度だとカムシャフトが見えています。

通常、タイミングベルト交換のみであればヘッドカバーは外しません。

実はこの時は重整備として、オイル漏れ対策やエアコンコンプレッサーのリビルド、チェンジシャフト調整など様々な作業をまとめて依頼していたため、このようにヘッドカバーも取り外されていたのです👆
 
フェラーリのように整備性のあまりよくないクルマの場合、日常よりクルマの調子を確認して修理項目を管理しておいて、然るべき時期にまとめて重整備した方がコスト面や作業手間などオーナー、主治医双方にメリットがあります。

ただし、あまりに多くの項目を一度に修理するとその後トラブルが発生した際に原因をトレースしにくいので、整備項目は主治医と相談することも大切ですよ!

さあ!いよいよベルト交換が終わりました。f:id:kojack-ferrari:20220310141409j:plainベルトテンショナーの張力を調整して作業完了です😄

実際には、この後WPの交換やエアコンコンプレッサーの取付なども行われますが、タイミングベルトのみであればこれで作業は完了ということになります。

それにしてもエンジン本体がピカピカ✨に磨かれています。
こういう丁寧な作業を行うところが、信頼できる主治医か否かのポイントかもしれません。

以上、328GTBのタイミングベルト交換の作業レポートをお送りしました。

交換作業を検討されていらっしゃる方や将来のオーナーさんのために少しでもお役に立てたら幸いです😌

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