ルーレット族ってナニ?
正月休みが明けた今朝、こんなニュースが目に留まりました。
5日朝早く、首都高速の都心環状線で車2台が衝突する事故があり、20代の男性が死亡しました。
警視庁によりますと、5日午前5時前、首都高速・都心環状線外回りの銀座料金所近くで、車線変更しようとした乗用車が中央分離帯にぶつかり、そこへ別の乗用車が突っ込みました。
この事故で、中央分離帯に衝突した車を運転していた20代の男性が病院に搬送されましたが、その後、死亡が確認されました。
この事故の影響で一部区間が通行止めとなりましたが、すでに解除されています。
引用元:首都高で車2台衝突する事故 男性1人死亡(日本テレビ系(NNN)) - Yahoo!ニュース
https://news.yahoo.co.jp/articles/694030ffe7a82d347e404a66e2bd21050dc063ce
映像を見る限り、制限速度を相当オーバーして走行しながら車線変更した途端、クルマの姿勢が大きく崩れ、操舵制御不可能となりスピンしながら側壁に激突したものと思われます。
更に、後続のクルマも恐らくかなりの速度超過状態で接近していて目前でスピンしたクルマを回避できず追突したのでしょう。
先行していたクルマの運転手は死亡しました。
このクルマは他県ナンバーの改造車であること、早朝(深夜)の事故であることなどから、ネットのコメントでも ”ルーレット族” による事故との見方が大半を占めています。
ルーレット族…昭和の時代からクルマに関する「族」はいろいろありましたが、これはどのような族なのでしょうか?
ルーレット族とは、首都圏を中心に、首都高環状線をサーキットに見立て、タイムを競う集団です。
交通量の少なくなる深夜に出没し、レースのように何台ものクルマが交通ルールを無視して猛スピードで競い合い、一般車を巻き込む事故や騒音などで30年ほど前から社会問題となっていました。
一時は警察の取締強化で減少しましたが、近年コロナ禍によって外出が自粛されたことで交通量が激減し、またルーレット族の活動が活発化しています。
YouTubeなどでもルーレット族に関する動画が数多く配信されています。
必ず事故を起こすことになる
クルマの運転は楽しいものです。
kojackが『クルマ道』の普及に努めているのも、まさにクルマの楽しさを皆さんにお伝えしたいからです。
kojackも経験がありますが、若い頃は誰しもスピードに憧れ、夜な夜な飛ばしたがるのも分かります。(だたし、kojackは公道ではほとんどやらず、サーキットで飛ばしていました😉)
でも…
高速道路や峠道で飛ばしていたら必ず事故を起こします。
これはいくつかの根拠があっての意見です。
まず、ルーレット族など走り屋心理の問題。
コンマ1秒を争う世界では、誰よりも速く走りたいという気持ちが必ず自分の限界を超えさせてしまうのです。
次に、構造上の問題
サーキットには必ずエスケープゾーンという退避場が設置されています。
もし、コースを外れてもそこに入れば速度も落ち、難を逃れることのできる場所です。
しかし、一般道や高速道路にはそういう目的の退避場所はありません。
当たり前ですよね😉
そもそも猛スピードで車線を逸脱することなど想定されていないのですから。
なので、当然冒頭のような走り方をすれば結果は自明の理。
そして、最後に舗装の問題。
これが恐らくサーキット経験者以外にはわからない(知らない)問題だと思います。
kojackも初めてサーキットを歩いた時に驚きましたが、実はサーキットコースの舗装は一般道とは全く違う施工がなされています。
皆さんも耳にされたことがあると思いますが、レーシングカーはスリックタイヤといって表面がツルツルで溝のないタイヤで走ります。
ちょっと不思議ではありませんか⁈
速く走りたいレーシングカーがツルツルなタイヤでは滑って走れないのでは?
と思いますよね。
でも、ここがポイントなのです。
実は、サーキットコースの舗装は表面がもの凄く凸凹しています。
そして、スリックタイヤはこの凸凹との摩擦でタイヤ表面のゴムが溶け出し、強力なグリップ力(路面に吸い付く力)を生み出すのです。
だから、あんなにスピードを出してもカーブも曲がれるし、短い距離で急減速してもクルマの姿勢が崩れないのです。
一方、一般道や高速道路は道路の表面をできるだけ滑らかに舗装しています。
これはタイヤと道路の摩擦で騒音が発生するのを抑えたり、タイヤが減るのを抑制するためです。
もう、お分かりですよね😉
そもそも道路の舗装がサーキットより滑りやすい高速道路や一般道でルーレット族などの走り屋が飛ばせば、自分の技量を超える上に逃げ場はない。
つまり、行き着く先は ”事故” というワケです。
誰も得しない
年末に一般道での暴走事故に関する一つの判決が下りました。
埼玉県飯能市で2018年10月、制限速度を89キロ超える約129キロで乗用車を運転して事故を起こし、3人を死傷させたとして、自動車運転処罰法違反(危険運転致死傷)などの罪に問われた会社員鈴木雄弥被告(34)の裁判員裁判の判決公判が22日、さいたま地裁で開かれ、小池健治裁判長は懲役8年(求刑・懲役9年)を言い渡した。
引用元:走り屋、免許取り消し覚悟で89キロ超…衝突して男性の命奪い懲役8年 「交通量は少ない」と主張していた(埼玉新聞) - Yahoo!ニュース
https://news.yahoo.co.jp/articles/6269206429514b5b55dcc0406c08876fd226d795
事故を起こせば、自分が痛い目に遭ったり命を落とすだけでなく、同乗者や他車を巻き込んで悲惨な結果にしかならないのです。
ほんの一瞬の快楽や楽しみのために、多くの犠牲を生み出し人生を棒に振るのです。
無謀に公道を飛ばしても、皆迷惑なだけで誰も得しません。
命を大切にしよう!
”限界まで走りたい!” という方は是非サーキットで思う存分飛ばしてください。
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よろしくお願いします。