kojack-ferrariのクルマ道

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《ホンネ試乗記》トヨタ GRヤリス ~WRカーかと思いきや洗練されたスポーツカー~

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GRヤリスってどんなクルマ⁈

トヨタ自動車より発売されているGRヤリス。
見た目はかなりトンがったホットハッチですね。f:id:kojack-ferrari:20220307112852j:plain

世界のTOYOTAが、WRCでの復権をかけて本気を出して開発した、いわば”WRカー”

特にトップグレードのRZ”High performance"はトルセンLSDや専用チューニングを施されたサスペンション、さらには冷却スプレー機能付きの空冷インタークーラーまで装備していて、今すぐサーキットで全開走行できるような仕上がりです。

章男”モリゾウ”社長のいう、「レースに勝つために、普段使いのクルマはどうあるべきか。」
逆転の発想で開発された、このGRヤリス。
 
開発ベースの発想がレースに軸を置き、トヨタが威信をかけて作り上げたのだから、中途半端なワケがありません。

前述のとおり、走るための装備は抜け目なく与えられ、ヤル気漲るオーラを醸し出しています。  

このクルマに与えられたエンジンは2種類。
RZ系には1.6L DOHC直列3気筒ターボ(272ps/370Nm)、RSには1.5L DOHC直列3気筒120ps/145Nm)をそれぞれ搭載しています。 
 
全長3995mm、全幅1805mm、全高1455mmとワイドトレッドなところにもレースを意識した設計が感じ取れます。
 
カタログスペックや外見からは獰猛な雰囲気が感じられるGRヤリスですが、果たしてどんな走りを見せてくれるのでしょうか。

想像を超えた

さわやかな笑顔の営業Hさんに案内されていざ出発~。

ベイブリッジを渡ってGRヤリスの実力をちょっと試させていただきます😜
 
最近のトレンドをしっかり踏襲して、RZ系のGRヤリスもドライビングモード(NORMAL、SPORT、TRACK)をセレクト可能。

でも他とはちょっと違うのが、アクティブトルクスプリット4WDシステムによって前後輪のトルク配分を変更させる仕組みという点。

NORMAL(前60:後40)、SPORT(前30:後70)、TRACK(前50:後50)と走行シーンに合わせた凝った設定。

特にTRACKが前後50:50に設定されているところに”TOYOTAの本気”を感じさせます。
走り出しはNORMALから。

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クラッチはとても軽く、踏み応え、ストロークとも適正。
ABCペダルの配置もジャストでヒール&トゥも自然にできました。
 
6MTの操作感は”コクコク”というより”カキッカキッ”といった大変節度のあるシフトフィールで悪くありません。

ただし、ストロークが前方寄りに設定されていて、1,3、5速は前のめり、2,4,6速は寸足らずに感じました。
 
ただし、これもドライビングポジションをサーキットのアタックモードに合わせるとちょうど良いのかも…特にフルバケットの場合、ストロークが手前過ぎると肘がサイドサポートに干渉して乗りにくいので。(サーキット走行経験がある方にはわかっていただけると思います🙂)

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シート形状はバケットへの交換が前提なのかそれほどスパルタンなものではありませんが、座ってみるとなるほどピッタリ👌

座面及び背面の表皮がスエードなこともあり、横Gに対してもしっかりホールドしてくれます。
 
エンジンは前述のとおり図太いトルクとトップエンドで炸裂するハイパワーなので、クラッチをミートした瞬間からスルスルと軽やかに滑り出します。

この辺はひと昔前の”下はスカスカのどっかんターボ”とは違いますねぇw
 
また、エキゾーストノートもトルク同様図太い迫力の重低音。



このエンジン、直3なのに何故かV6っぽい音がします。ボクサーのようなドコドコ音とも違うV型特有のあの音。

Hさんに、「最近流行りの合成音とか電子音ですか?」と伺ってみましたが、
「そこまではちょっとわかりません😅」とのこと。

普段V8に乗っているkojackとしては、明らかに直3のエキゾーストノートではないと思うのですが🤔
 
モードをSPORT→TRACKと切り替えながら少しペースを上げてGRヤリスの本質へと迫ってみました。

4000rpm辺りからトルクがピークを迎えると、バトンタッチするかのようにターボブーストが一気に立ち上がってもの凄い加速態勢に入ります。
 
ほんの一瞬で6500rpmのピークパワーに到達しますが、595compのような危うさは感じません。
なんていうか安心感のある加速です。

その安心感はどこから来ているのか?
 
しばらく走行していて気付いたのですが、足回りのセッティングが非常に良くできているんです。



それなりに加速Gをかけてもフラットな姿勢をキープしていてスタビリティの高さを体感できます。

595compだと”足が動いてるなぁ”とダイレクトにサスの動きをイメージできるのですが、GRヤリスのスゴイところは、そのイメージすら想像させないナチュラルな走りっぷりを実現していること。

これなら普段使いでも全然問題なし👍

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さらに、特筆すべきポイントをもう一つ👆
このクルマ、ブレーキが秀逸です。
 
本気仕様のGRヤリスですから、フロント:アルミ対向4ポット、リア:アルミ対向2ポットのキャリパーにスリットディスクなど最高レベルのパーツが奢られているのは当然ですが、ペダルタッチ、ストローク、初期制動、コントロール性…ブレーキ性能を評価する上で重要なこの要素が絶妙にバランスされているんですね。
 
ペダルに足を乗せた時は一瞬初期制動が弱いかな?と感じるほどタッチが優しいのに速度はしっかり減じられていて、ある程度の速度域からの急制動ではストロークに合わせて制動力が増加していくのが足裏に伝わってくる。

これって、kojackがサーキットを走っていた頃、理想としていたブレーキのセッティングです。

よくスポーツモデルだと初期制動が強くて少し踏んだだけでもカックンとなるものもありますが、あれではコントロールが難しい。

踏んだ分だけ制動力が増していくのが一番使いやすいんです。

これならサーキットでも親指の力加減で”止まるブレーキ”と”曲がるブレーキ”を使い分けられますので😉

GRヤリス…何もかも想像を超えたクルマです👏 

実用性はどうですか?

正直、GRヤリスに実用性を求めるユーザーはそれほどいないとは思うのですが、一応これでも市販車なので確認しましょう。f:id:kojack-ferrari:20220307113523j:plain

ご存じのとおり、GRヤリスはベース車両のヤリスとは全く別の専用設計で生まれたモデルなので、居住性や積載性は二の次だと思われます。
 
とはいえ、荷室幅1081mm、奥行き574mm、高さ570mmを確保しているので、中型のスーツケースなら横倒しで1個、リアシートを倒せば、225/40R18のタイヤ4本とヘルメット、工具箱、レーシングスーツなどサーキット用品一式を積載可能です。

モリゾウの本気を感じる

GRヤリスはルーフ後端を下げてリアスポイラーへと効果的に風を誘導したり、クォーターピラーを絞り込んだりしてダウンフォース(クルマを下側に押し付ける力)を生み出すようなアッパーボディの設計がなされています。

また、ボディ下面はアンダーカバーで覆い、空気抵抗を一層低減するなど、レースフィールドで培われた技術が取り入れられています。
 
マテリアルに目を向けると、ボディ軽量化のためルーフにはカーボン材、エンジンフードやドア、リアゲートにはアルミ材を採用しています。

これらの技術を導入することで、1280kgという軽量な車重を実現しているのです。f:id:kojack-ferrari:20220307113601j:plainGRヤリスは、現在のトヨタの持てる技術を全力で投入したマスターピースといえる作品です。

様々なシーンでGRヤリスを試してみて、”世界で勝つ”というモリゾウの本気を感じました。
 
正直言うと、乗ってみるまでは、”そうは言っても所詮ヤリスベースのワークスチューンカーだから、「あぁ、やっぱりこんなもんね」ってなるんだろうなぁ。”と思っていました。
 
でも、今は全く違います!

このクルマは、単なるカリカリチューンのWRカーではなく、全ての機能、性能が高次元でバランスされ、非常に洗練されたスポーツカーに仕上がっています。

街乗りからスポーツ走行、果てはレースまで柔軟に対応できる傑作です✨ 


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